「ほっとけないどう」プレイベント東京編「ほっとけないSHOW」レポート

各分野で活躍する46都府県の”ほっとけない”人を北海道に招いたトークイベントを開催。

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こんにちは。

今回は4月24日に東京で行われた「ほっとけないどう」のプレイベント「ほっとけないSHOW」(※)の模様をお届けします。(※通常「ほっとけないSHOW」は46都府県のゲストを招き、北海道で開催する予定です。)      

北海道で何かにチャレンジしている人はもちろん、
やりたいことは決まっているけど思うように進まない人、
なんとなく北海道で何かを始めたいという想いがある人、

または、その思いや活動に共感して応援している人したい人。

北海道が好きで、何か動き出したい人は、道内に道外にたくさんいるはず……!

サッポロビールが仕掛け人となって生まれた新プロジェクト「ほっとけないどう」は北海道を軸に挑戦したい!という「挑戦者」、その活動に共感し応援したい!という「応援者」をつなぐコミュニティを形成し、新しい価値を生み出そうというもの。

そして、そのプロジェクトのトークイベント「ほっけないSHOW」がプレイベントとして初めて東京で行われ、実際に北海道を軸に「挑戦」する方々にお越しいただきました。

トークゲストとして登壇した3名に共通するのは、 東京に住みながら北海道と関わっていたこと。

実際に、この3名がどんな仕事と生活をしているのか、各自の自己紹介のあと、8つのトークテーマの中から、当日の参加者が気になるものを選んでいただき、北海道と東京を行き来するプレイヤーのリアルをざっくばらんに話していただきました。

オーガナイザーは「ほっとけないどう」北海道事務局長の五十嵐 慎一郎さんです。

▼フリーランスの執筆屋 あんちゃさん

北海道札幌市出身。
大学卒業後に上京し、IT企業に2年間勤務。会社員の頃に個人ブログ「まじまじぱーてぃー」を立ち上げ、その3ヶ月後に会社を退職しフリーランスとして独立。ブログ開始から1年で月間70万アクセスを超える。現在の活動はブログ運営・恋愛メディア編集長・コミュニティ運営・コンサルティング業・講師業・イベント講演など多岐に渡る。

▼フリーランス BizDev / Technologist さの かずやさん

北海道遠軽町出身。
北見北斗高校、大阪大学工学部卒業。新卒で株式会社博報堂にて営業として勤務した後、岐阜県立情報科学芸術大学院大学(IAMAS)に進学。在学中に北海道オホーツク海側地域にまつわるウェブメディア「オホーツク島」を立ち上げ、地域コミュニティとウェブメディアに関する研究を行う。修了後は株式会社QUANTUMにて大企業の新規事業企画に携わる。2018年よりフリーランスのBizDev/Technologistとして、主に北海道のコミュニティやさまざまな新しい技術が絡む領域の企画やプロジェクトマネジメントを行う。

▼合同会社Hokkaido Design Code 釧路地域クラウド交流会オーガナイザー 四宮 琴絵さん

北海道釧路市出身。
居住地である東京のIT企業に勤めながら、複業として出身地である釧路市にて起業。2拠点を活動場所として、釧路にも足を運び、起業家支援(地域クラウド交流会)、IoTハッカソン主催、プログラミング教育支援を行う。地域のIT人材育成のため、学生との対話や、子供向けシステム開発ワークショップなどを開催し、東京と釧路の情報のシームレス化、関係人口創造などを目的に活動中。

あんちゃ:初めまして。あんちゃっていう名前で主に執筆活動をしています。最近、フリーランスから法人化したんですけど、主にブログの運営やメディアでの執筆、あとはオンライン上でコミュニティを作ったりという感じで、インターネットを通した活動をメインとしているので、札幌でも東京でも活動ができるというような感じでやっております。

さの:さのと言います。僕は北海道の遠軽町というところが出身なんですが、遠軽町知ってる人はいますか?

会場:(パラパラ手が上がる)

さの:半分くらいですね(笑)。遠軽町は北海道の結構端っこなんですが、僕はそこの出身です。普段は東京でフリーランスで仕事をしつつ、ちょこちょこ北海道に帰って、オホーツクのことを盛り上げるメディアをやりながら、北海道でもうちょっとお金稼ぐことをできないかなと思って、今、民泊を始めようとしています。

四宮:四宮と申します。私は釧路市が出身なんですが、会場で釧路市出身の人とかいますか? 出身はいないかな……知ってる人はいますか?

会場:(かなりの手が挙がる)

四宮:むちゃくちゃ手が挙がってる!(笑)。私はその釧路市が出身なんですが、今は東京で働いていて、上京してから10年以上経つんです。子供が3人いて、5年前くらいに社会復帰したんですけど、社会復帰したらなんかインターネットがすごいことなってるし、これなら釧路にちょこちょこ帰ったりして、向こうでなんかできるなぁって思って。それで、釧路に帰って、地域クラウド交流会っていうのをやってるんですよ。釧路の起業家の人達のピッチ(※)をやって応援してファンディングして、というようなことを釧路で取材してます。あとは東京の会社がIT企業なので、ITのシステムエンジニアをやってるんですけど、釧路に帰って、最近流行りのハッカソンをやりたいなと思って、今は無理くりハッカソンをやってたりもします(笑)。よろしくお願いいたします!
(※)プレゼンテーション

挑戦しやすい時代、便利になったからこそできること

Q1. 仕事について。東京都と北海道の2拠点でどんな仕事をしているんですか?

四宮:私は会社員なのでお給料があるんですよ。そのお給料を北海道に全部投資してるみたいな感じで今は東京でも仕事してますけど、釧路の会社でも稼げたらいいなって思いながらやってますね。

五十嵐:釧路の会社はどんな会社なんですか?

四宮:イベント企画とか、あと一応ライティングをしています。「キタゴエ」(北海道・札幌IT業界情報紹介メディア)っていうサイトの道東支部をウチがやっていて。私ひとりじゃなくて他にもメンバーがいるんですけど、そこで地道に活動してます。

あんちゃ:私は、今は拠点を札幌に移したんですけど、去年は東京と札幌のどちらにもあったんです。東京の場合は知り合いがシェアハウスをやってたりしていて、そこで生活費を抑えたりしてました。あとは、北海道と東京間の飛行機って最近すごく安くなってきたんですよね。

四宮:釧路は高い……。

あんちゃ:あ、釧路は……。

全員:ははははははははは!

あんちゃ:すみません(笑)。まぁ、札幌の場合は飛行機が安いっていうのもあって、行き来しやすくなってきたかなっていうのはあって。東京に住んでた頃は、札幌でイベントの企画とかで登壇した場合は(運営から)交通費を支給してもらう条件にしてもらうとか、そういうふうに上手くやってました。

五十嵐:ブロガーのあんちゃさんの場合、仕事する上で場所を選ばないですよね。

あんちゃ:そうですね。普段の仕事はパソコン1台で完結してしまうから。

さの:打ち合わせもチャットでできますしね。

あんちゃ:そうそう。ほとんどビデオチャットで済ませてますね。

さの:僕は東京に住んでるんですけど、さっき四宮さんがおっしゃられたように、東京には出稼ぎにきてるような感じなんです。東京で稼げるだけ稼いで、そのお金を地元でのプロジェクトの資金にしようとしてるっていう。東京のほうが、生活費とかは多少かかるんですけど、それを差し引いても向こうでフルタイムで稼ぐよりもだいぶコスパがいいんですよね。飛行機も安いサービスを利用したら、新幹線で大阪行くのとそんな変わんなかったりするので、月1回とか2回なら行き来できるのかなっていう感じですね。

生活を共にする人とは波長を合わすことが大切

Q2.家族と仲間。家族や仲間は今の生活スタイルに理解があるんでしょうか?

四宮:私は子どもが3人いるので、「どうやって2拠点でやっているのか」ということは気になりますよね。私は主人の母といっしょに住んでいるんですが、姑には常々、「北海道大好きだからいっぱい北海道に帰りたい!」と言っているんです。それも、ただの帰省じゃなくて仕事って言えば大丈夫だ!と自分の中で勝手に思ってて。「仕事だから出張で帰るね」みたいな感じからスタートしたんですけど、最初は3日間だけだったのが、1週間になり、数週間になり、じわじわと延びていって……(笑)。

全員:はははは!

四宮:ウェブ会議ができちゃうし、どこでも仕事ができるので、子ども達が長期の休みの時はいっしょに帰って向こうで過ごしてるんです。だから子ども達もママは仕事で北海道に行く時もあれば、連れて行ってくれる時は連れて行ってくれるって思ってるので、ウチは徐々に慣れていった感じです。

さの:僕は彼女と一緒に東京に住んでいます。彼女は東京の会社で働いてて。割と僕が東京と北海道を行ったり来たりしていて、がっつりいない時もあるんですけど、彼女も割と出張であっち行ったりこっち行ったりしてたり、お互い家にあまりいないっていう感じなので、今のところはお互いのリズムが合ってる感じなのかなと思います。それが結婚したり、子どもができたりしたら変わるのかもしれないとは思うんですけどね。

四宮:私は母親だからほんとのところ、「お母さんがそんなに家にいなくて大丈夫?」って言われるんですよ。でもウチでは「お母さんが一番自由だよね」って家族が理解してくれてるので、すごくいい時代、いい環境で過ごせてるなぁと思いますね。

五十嵐:確かに、これって時代もありますよね。もしネットがなかったらどうするんだろうって思うけど、今は好きなところに住んで、好きなことをするっていうのには超追い風ですよね。

四宮:北海道で働きたい!ってなったら、北海道に住みながらでも東京の仕事で収入を得られる時代ですよね。「挑戦者」にはもってこいです。

さの:僕は東京にフリーランスで受けてる仕事があって、会社に出社しなきゃならない時もあるんですけど、基本は遠隔で作業しても大丈夫で。だから、前に民泊の準備があるから北海道にいなくちゃいけなかった時に、丸1日北海道で仕事してたんですけど、ちゃんとインターネットは光回線を引いてるから、そこで作業をしてても東京にいるのと変わんないなって感じで。歩いたらセイコーマートも行けるし(笑)。QOL(Quality Of Life)高いなって感じで、短期間だけであればそういうこともできるなって感じでした。

拠点がどこでも北海道愛はいつでも胸に

Q3.お金について。3人は北海道と東京でどうやって稼いでいるんですか?

さの:これ、僕は五十嵐さんのほうが気になるんですけど……。

四宮:確かに!

五十嵐:そうですか?(笑)。僕は、それこそさっき言ってた投資期間(東京で稼いだお金を北海道の活動に投資すること)が落ち着いてきて、今月からほぼほぼ東京を離れて北海道がメインになってきたんですよ。来月くらいには東京の家を引き払おうと思ってて。でも3〜4年くらいは行き来してる状態でしたね。

さの:これから札幌でBARを開かれる(※)とおっしゃってましたけど、それは3〜4年前から準備してきたんですか?
(※五十嵐さんは札幌で「大人座」というコワーキングBARをオープンしました。この店は、「ほっとけないどう」の北海道拠点として、「挑戦者」と「応援者」をつなげる「ほっとけないBAR」としての役割も担います。)

五十嵐:いや、やりたいなとは思ってたけど周到に計画していた訳ではなくて、ちょうどいろんな仲間が集まってタイミングが来た感じです。1年前はこの状況を全然想像できてなかったですね。会社員時代から、北海道が好きだからなんかできることがありそうだなって思って、札幌移住計画ってのを立ち上げたり、なんとなくは動いてはいたんですよ。4年前くらいに前職を辞めて独立して、北海道と東京を行き来してる中でちょっとずつ形になっていったという感じですかね。元々はどうやって稼いだらいいかわかんない状態で、とりあえずはホームレスだったし。

さの:ホームレス!?

五十嵐:外で生活するっていうことではなくて(笑)。まず、家賃がかかるからと思って、家を引き払ったんです。それで、優しい友達の家に転がり込んで――。

全員:はははは!

五十嵐:その後は、縁あったプロジェクトで地域を転々としてたので行く先々で泊まって仕事をして。ひとりで食う分には何とかなったね。

あんちゃ:その生活、いつどこにいるかわかんないですね(笑)。

五十嵐:いや、この3人にそれ言われると……。

全員:ははははははは!

あんちゃ:みなさんは「北海道が大好き!」っていうことを仕事にできた瞬間ってどういう時でした?私は最初、東京のIT企業で働いてて普通の会社員だったけど、北海道が大好きだから何かしら貢献したり関わりたいって思って、札幌移住を考えてボランティアに関わったりしたんですけど――「北海道が大好き!」っていうのが仕事に変わる瞬間ってどんな時なんだろうって。

五十嵐:僕はまだ仕事には変わってないかなぁ。

四宮:私は仕事にはしてないって感じ。

あんちゃ:仕事だとは思ってない?

五十嵐:んー、稼ぎとしての意味で仕事になったっていうのはそんなにないですかね……。

さの:それで言うと僕も北海道のことでは仕事になってないですね。北海道で食っていける状態ではないので。

四宮:そうですね。私もまだ仕事ではないです。今はイベントで人とつながってっていう段階ですね。「北海道大好きだ!」っていう気持ちで動いてると、その時に知り合った人たちと縁ができて広がるし、みんなが声掛けてくれるし、イベントをいっしょにやったりもするし。北海道や釧路を大好き!って言ってるだけでつながっていけるんですよね。

五十嵐:まずは、北海道飲み会みたいなイベントが赤字にならないこと、が最初の第一歩ですよね(笑)。そのあと関わってくれる人になんらかの支払いができること。

さの:まずはやったことが損じゃないっていうのが大事ですよね。僕もそのレベルくらいまでにはなってきてるなって思います。それから北海道に関係した仕事でちゃんと生活していけるようになるのがいいよなって思います。

四宮:確かに。私は去年「EZOSHOW」っていうイベントをやったんですけど、その時に有志でいろんな方に集まってもらって、その時にちゃんとお金を払ってプロジェクトを完成したいなってことをすっごい思いました。

さの:でもそういうイベントがきっかけで「自分もやりたいと思いました」みたいな人もいたりするし、スタッフの人も「今回これだけできたからもっとできそう!」って思ったりもしますよね。

四宮:そういうきっかけになるのは嬉しいです。

模索するからこそ、可能性は広がり続ける

Q4.北海道について。今まで経験された中で、これは北海道でしかできなかったなっていうことはありましたか?

さの:北海道だからできたこと……。うーん……。北海道にしかないものっていうのは、ある見方をすれば北海道にしかないけど、ある見方をすれば北海道以外のどこにでもあるものじゃないですか。たとえば自然が超きれいっていうのは北海道じゃなくてもあるし、飯が超美味いっていうのも北海道じゃなくてもあるし。でも、そういう中で北海道だからこそっていうものを見つけ出していくことしかないのかなと思います。僕は知床の近くで民泊をしてるんですけど、民泊だったら観光客が来るところだったらどこでもできると思うんですよ。でも、それが知床の近くで山がきれいに見えるところだったら、そこにしかないものになるので、そういうものを見つけたり、掘り出したりっていうことしかないのかなって思ってます。

五十嵐:北海道じゃなければできない、というか、自分が生まれた場所っていうことがなにより大きいですけどね。

四宮:確かに。北海道に生まれてよかったって思います。

あんちゃ:そうですね。その北海道を活性化すべく「ほっとけないどう」というプロジェクトが進行し始めてますけど、今日を機に皆さんといっしょにその先の新しい活動をやっていけたらいいですよね。

東京と北海道を行き来し、北海道の魅力を発信し続ける3人とオーガナイザーの五十嵐さんからの興味深いエピソードの数々。
今後、3人のお話を聞いた来場者の誰かが、もしくはこの記事を読んでくれているあなたが、北海道の魅力を発見し、動き出す「挑戦者」になるかもしれません。

そんな「挑戦者」への一歩目として、はたまた「応援者」として「ほっとけないBAR(※)」にふらりと訪れてみてはいかがですか?(※札幌に常設、東京ではPOP-UP型で展開予定。「ほっとけないBAR」では美味しく飲んだビールの売上の半分が応援したい「挑戦者」の支援金として贈られる「カンパイ☆ファンディング」を実施します。)

イベントの最後には、「カンパイ☆ファンディング」をイメージして登壇者、来場者で乾杯をしました。

「ほっとけないどう」のロゴが入ったグラスにサッポロビールを注ぎ合う。
大勢で飲むビールはいつにも増して至極の一杯。

このビールが北海道で挑戦する人を応援する一杯に変わる、そう思うといつもよりも味わい深く感じるかもしれません。

北海道出身の3名のトーク、そして乾杯を含め、「ほっとけないどう」の本格始動前にふさわしいプレイベントとなりました。

今後の動向にもぜひ注目してくださいね。


(ライター 桂 季永)
(カメラマン 川島 彩水)