第18回ほっとけないAWARD開催レポート

3月8日(火)に第18回ほっとけないAWARDを開催しました!交流会でのブレストは挑戦者同士のコラボ案が上がったりなど大盛り上がりとなったイベントの様子をレポートします!

第18回ほっとけないAWARD登壇者のご紹介

挑戦者① 歌原 大悟 / 小樽に“まちの日常に学生と旅人が溶け込む”複合型コミュニティ施設を作りたい!
project55 ▶
https://hottokenaido.com/project/220308p55/

挑戦者② 澤山 あずさ / 自然栽培で育てたビーツの可能性を広め、健康と笑顔をお届けしたい!
project56 ▶
https://hottokenaido.com/project/220308p56/

挑戦者③ 山本 康伸 / 北海道の田舎町から世界一の取り組みを!コーヒーの歴史に新たな1ページを刻み、地域づくりに繋げたい!
project57 ▶
https://hottokenaido.com/project/220308p57/

挑戦者①歌原 大悟 / 小樽に“まちの日常に学生と旅人が溶け込む”複合型コミュニティ施設を作りたい!

歌原さんを応援!ビールの購入はこちらから▼
https://www.sp-mall.jp/shop/g/gS2-0A33x3501201/

◎小樽との馴れ初めは第4志望で入学した大学

こんにちは!歌原大悟と申します。小樽商科大学3年生(休学2年目)で、コミュニティベース「Tug-B」のプロジェクトリーダーをしています。
まずは僕と小樽の馴れ初めについてお話ししたいと思います。

僕は2018年、第4志望で小樽商科大学に入学したところから始まりました。「なんでこんな街に来てしまったんだ...坂ばっかりでしんどい...都会に行きたい」と少しネガティブな気持ちになっていたのが入学当初の僕でした。

しかし、このままではまずいと思い、「ここでしかできないことをしよう」と周りに目を向けるようになりました。そこで「小樽」をフィールドに「商科」を生かした、「大学生」にしかできないビジネスを生み出そうと考えました。その結果「学生×地域」という軸で地域おこしのイベントやビジネスをやっていくべく立ち上げたのが「合同会社PoRtoru」です。

◎小樽×学生に「場づくり」の要素が加わった衝撃的な出会い

活動を続ける中、2020年に衝撃的な出会いがありました。
それが「Tug-B」を始めるきっかけとなった株式会社大人で「場づくり」をしている五十嵐さんとの出会いです。
「街を起こしたい」という僕たちの想いと、小樽出身の五十嵐さんの「小樽を若い力で盛り上げようぜ!」という想いがマッチして、小樽×学生×場づくりをテーマにプロジェクトがスタートしたのです。

◎「まだ見ぬ出会いで小樽を動かすコミュニティベース」Tug-Bとは

生まれたのは「まだ見ぬ出会いで小樽を動かす。」がコンセプトのコミュニティベース「Tug-B」。
「Tug-B」は「Tug-Boat(大きなものを引っ張る小型船)」から由来しています。この船のように、「Tug-Bに来た出会いでちょっとでも面白い方向に引っ張っていきたい」という想いがあります。

”遊ぶ”・”泊まる”・”住む”・”生み出す”の4つの機能が4階建ての建物に入っていて、それぞれで”自然な出会い”を作り出していきます。
僕たちが作るのはカフェやゲストハウスではなく、「新しい交流施設の形」と定義しています。
様々な人々が様々なレイヤーで参加するコミュニケーションの”拠点”となるのが「コミュニティベース・Tug-B」です。

◎4つの機能がコラボレーションすることで小樽で正のスパイラルが生まれる

各階の機能について説明します。

1Fの「Tug-bar 」はカフェ&バーとしていろんな方が入り乱れる「遊び場」。
2Fの「Tug-Bed 」は1Fで遊んだ人がそのまま泊まれるゲストハウスとしてまちに「泊まる」体験を作る場所。
3Fは「Tug-Base」。学生やフリーランス、移住体験をしたい方向けに「住む」ことができる場所。
4Fは「Tug-Breakthrough」・コワーキングスペースです。

「Tug-B」のいいところが、各機能それぞれ独立しているわけではなくて、ちょうどよく空間が分かれながらもコラボレーションを生んでいく建物になっています。
例えば、1Fのカフェバーで遊んだあと「このまま帰りたくない!」と思ったときにそのまま2Fに泊まることができたり、2Fのゲストハウスに泊まりながら4Fで作業をする「ワ―ケーション」ができたりします。
4つの機能がコラボレーションすることで、どんどん面白い機能が生まれる正のスパイラルを目指しています。

◎「Tug-B」で実現したい3つのこと

コミュニティベース「Tug-B」を通して実現したいことが3つあります。

①今までにない交流による化学反応で街を元気にしたい
学生、地域の方、旅人といったこれまであまり関わることのなかった街に関わる人たちがここに来て、1つの屋根の中で居合わせることで交流が生まれ、その化学反応によって街を元気にしたいという想いがあります。

②街に学生の居場所を作りたい
小樽商科大学に通う学生の70%が小樽市外から通っている現状があります。だからこそ、学生が小樽の街で集まれる場所を作りたいと思っています。

③「あったらいいな」を形にしていける空気をつくりたい
小樽はとても歴史があり、ポテンシャルの高い街です。僕たち学生や、地域で何かを起こしていきたい人がもっと気軽に集まって、「あったら面白いな」を「Tug-B」で体現することで、こういった空気感を作りたいと思っています。

◎2022年4月に1F・2F部分がオープン!

4月には、1F・2Fのカフェバーとゲストハウス部分をオープンするため、現在クラウドファンディングを実施しています。
(※現在は終了しています)

「おもしろかじ、いっぱい。」で小樽を盛り上げていきますのでご支援どうぞよろしくお願いいたします!

挑戦者②澤山 あずさ / 自然栽培で育てたビーツの可能性を広め、健康と笑顔をお届けしたい!

澤山さんを応援!ビールの購入はこちらから▼
https://www.sp-mall.jp/shop/g/gS2-0A33x3501202/

◎「自然と共に生きる」を農場理念にした自然栽培農家

十勝清水町で畑作野菜農家をしている、澤山あずさと申します。東京ドーム約8個分の畑を、一部有機・自然栽培に取り組んでいます。

「自然と共に生きる」を農場理念に、雨、風、虫、草、小さな生き物たち、目に見えない菌。これらと共生し農業を営むことを大切にしています。

自然栽培で30~40種類の野菜を育てていますが、その中の1つである「"ビーツ"を活用した環境配慮・健康志向型のベジタブルビールを作りたい!」という想いから、プロジェクトを始動しました。

◎「食べられるのに捨てられてしまう」農産物の課題に向き合いたい

自然栽培は地球環境のことや人間以外の生き物の多様性を大切にする農業ですが、『収穫から発送など一連の作業を一農場が行わなければならず生産性が落ちてしまう』といった課題がありました。

ほっとけないどうの応援団長でもある「旅する作業療法士・まさやん」さんが農場視察に来た際に意気投合し、「環境保全型自然栽培」の栽培方法をもっと広く世間に知ってほしいという想いが一致したことから、同じ想いを持った5人のメンバーでプロジェクトチームを発足させ、ベジタブルビールを作ることになりました。

◎慣行栽培とは違う自然栽培農家の「流通」の大変さ
(図参照:有機農業をめぐる事情 農林水産省)

自然栽培は慣行(一般的な)栽培とは違い、農薬や肥料を使わない植物の持つ本来の力を引き出した栽培方法です。人間以外の生き物や環境に配慮した自然との共存を目指し、地球環境にやさしい栽培方法として知られています。

農水省のアンケートでは、有機栽培などに取り組みたいと思っている慣行農家が55.1%と高い数値を誇っているものの、課題の1つとして市場流通の問題があります。

自然栽培で育てられた作物は個体差(ハート型など)があることから、規格外に部類されてしまい、通常の流通に乗せることができません。
そのため、『規格』に左右されないように、消費者に直売する農家が多い状況です。

慣行農家は「収穫」しJAなどに「出荷」するところ、自然栽培農家は「収穫」「選別」「梱包」「発送」や「配達」の一連の作業を自分で行わなければならず、数をこなすのが難しいため生産性が落ちてしまうという課題があります。

◎「奇跡の野菜・ビーツ」とは

そんな流通の課題を解決するため、現在ビーツを使ったベジタブルビールを作ろうとしています。

知る人ぞ知る健康野菜・ビーツには3つの良さがあります!

①抗酸化作用
ビタミンCよりも高い抗酸化作用があるといわれるベタレインを含むため、高いアンチエイジング効果が期待できます。

②疲労回復効果
血管拡張作用の成分が含まれており、血流が良くなることで血液中の酸素をたくさん運んだり、エネルギーの代謝物を効率よく流すことでパフォーマンスの向上や疲労回復が期待できる、アスリートからも人気が高いです。

③栄養価がとても高い
「飲む血液」「食べる輸血」と言われるぐらい栄養価が高いです。

諸外国や健康志向、アスリートの方にはポピュラーな野菜ですが、日本では認知度が低いため、ビーツビールを通して流通量を増やして認知度を上げたいと思っています。

◎自然栽培の流通問題を解決する新たな市場ルート・ベジタブルビールで「健康」と「笑顔」を届けたい

地球環境に配慮した自然栽培と健康志向型の野菜「ビーツ」を使った今までにないベジタブルビールを作ることで、飲む人に「健康」と「笑顔」をお届けしたいです!ビーツを使った赤いビールには熱い気持ちが詰まっています。

4月中にクラウドファンディングを開始する予定となっており、資金はビーツビール商品開発費用と応援してくれた方達へのお礼の野菜セットに充てさせていただきます!

リターンの野菜セットは、通常オンライン販売のリピーターしか購入できない貴重なものになっています!ぜひご支援よろしくお願いします!

挑戦者③山本 康伸 / 北海道の田舎町から世界一の取り組みを!コーヒーの歴史に新たな1ページを刻み、地域づくりに繋げたい!

山本さんを応援!ビールの購入はこちらから▼
https://www.sp-mall.jp/shop/g/gS2-0A33x3501203/

◎温泉熱を使った農作物が強みの「山本農園」

「山本農園」の長男坊、山本康伸と申します。昨年3月まで森町の役場で働いていましたが、現在は自社経営と山本農園の販路開拓、プロモーションなど後方支援をしています。

山本農園は、森町の中でもさらに田舎にある町ですが、他にはない大きな強みがあります!
それは、自前で所有する温泉です。温泉熱を米やトマトなどのハウス栽培に活用しています。その他にも、教育旅行や体験観光の受け入れなども行っています。

◎「農業の今後の不安」から生まれたコーヒーの試験的栽培

そんな山本農園でなぜコーヒー豆を栽培することになったのか。それは、今後農業をする上での問題が3つあったからです。

①跡取り問題
弟が4年前に跡取りとして戻ってきたものの、まだ結婚していないこと。

②生産規模・収入問題
親が歳を取り、同じような生産規模を維持し、収入を安定させるのが難しくなる可能性が高いこと。

③遊休農地・荒廃農地問題
春と秋にトマトを一気に収穫するため、土地(つち)が痩せてしまうといった後継者がいるからこそ起こりうる問題もあります。

これらの今後の問題に対し、最初は温泉を活用して価値の出る作物(イチゴ・バナナ・マンゴー)を育てることや、「生産規模を変えずに農家さんの収入を安定させたい」という想いからソーラーシェアリングの仕組みができないかなどを考えていました。

そんな中で、コーヒー栽培の話を受けたことから実際に栽培している農家さんのところへ勉強に行き、試験的にコーヒーの苗を購入して栽培し始めました。

◎生産だけではなく、豆の精製・加工、焙煎、販売までつなげていきたい

コーヒーの栽培をするには寒暖差と水が大事ですが、北海道だと寒暖差は自然と作れますし、自前の温泉熱を活用することで冬でも温度をカバーすることができます。また、コーヒーは病気や害虫が出ないこと、また重量が軽いので農地にも優しい点から、本格的にコーヒーの生産を始めてみました。

今は生産がメインですが、ゆくゆくは生産から収穫、精製・焙煎、そして皆さまのところへコーヒーとしてお届けする6次化までつなげていければと思っています。

◎「チャレンジさせてもらえるまち、チャレンジを応援してもらえるまち・森町」を目指して

このプロジェクトを通じて、「コーヒー豆の栽培をきっかけに地域が良くなればいいな」と思っています。

「森町にはチャレンジできる場所がある。チャレンジさせてもらえる。」と希望に感じる人が増え、その結果「森町いいね」と思ってもらい、定住や交流につなげることで関係人口を増やしていければと思っています。

「カンパイ★ファンディング」で集まった資金はコーヒー生産に係る活動資金として活用させて頂きます。まだまだやりたいことがたくさんありますので、ぜひご支援よろしくお願いいたします!

ブレスト&交流会!

挑戦者3名のプレゼンの後は、毎回恒例となる参加者を交えたブレストを行いました!

ブレストテーマ▼
挑戦者①歌原 大悟 / Tug-Bを起点に、小樽を盛り上げるためにできそうなこと
挑戦者②澤山 あずさ / 規格外野菜の活用方法
挑戦者③山本 康伸 / 田舎町にマッチするビジネス・コンテンツは?

ブレストでは、歌原さんと澤山さんのテーマを掛け合わせたアイデアとして、規格外野菜をTug-Bに無償もしくは安価に送り、その分繁忙期にお手伝いを行う「Tug-Bをハブにした0円食堂」。
また、規格外の「もったいない」野菜で作る食堂、「もったいない食堂」など、澤山さんのテーマである”食べられるのに廃棄されてしまう規格外野菜”の活用方法として、Tug-Bをハブにして解決する案がたくさん出ました!

山本さんのテーマでは、森町にしかない魅力を使ったブランドづくりが必要なのではないかと、「マンボウの活け造りや唐揚げ」・「百貨店で売上1位を獲得し続ける駅弁、パエリア風いかめし」など、新しい森町スタイルの意見を出し合いました!

「地域」「農業」「コミュニティ」それぞれのテーマから「北海道にある課題」に向き合う3人。それぞれの今後の活躍がさらに楽しみになるようなブレストでした!

次回のイベントもお楽しみに。みなさまのご参加お待ちしています!

挑戦者を応援できる!「ほっとけない缶」の詳細はこちら▼
https://www.sp-mall.jp/shop/pages/S2/hottokenaido.aspx

ぜひ、あなたもDO!民登録▼
https://line.me/R/ti/p/%40180qwvls

記事:佐々木 将人