Project 36

福祉の「あたりまえ」を更新したい!

登壇日

山下 あゆみ

大学卒業後、福祉の仕事に携わるものの一時リタイア。その間、若手福祉従事者が集い・支え合い・育て合うネットワークづくりに奔走。
多くの人に出会うことができ、客観的に福祉を眺めたなかで「やっぱり福祉の現場が好き、戻りたい」と思い、現在の法人に就職。
現在までに「福祉×飲食」を実現させるために、福祉に普段関わることのない専門家と一緒に創り上げるプロジェクトに取り組む。
今年2月には、学生さんに朝・昼・晩、ちゃんとご飯を食べてほしい、というおせっかいがコンセプトの「北海道の米と汁 U-gohan 東大正門」をオープン。福祉の「あたりまえ」を日々更新中。

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プロジェクト概要

北海道釧路市出身の山下あゆみと申します。
大学卒業後、福祉の仕事に携わるものの一時リタイア。その間、若手福祉従事者定着支援に携わり、福祉従事者が集い・支え合い・育て合うネットワークづくりに奔走。多くの人に出会うことができ、客観的に福祉を眺めたなかで「やっぱり福祉の現場が好き、戻りたい」と思い、現在の法人に就職しました。

現在までに「福祉×飲食」を実現させるために、福祉に普段関わることのない専門家と一緒に創り上げるプロジェクトに取り組んでいます。
今年2月には、学生に朝・昼・晩、ちゃんとご飯を食べてほしい、というおせっかいがコンセプトの「福祉×飲食」の「北海道の米と汁 U-gohan 東大正門」を東京大学にオープンしました。

プロジェクト背景

U-gohanが誕生する6年前。渋谷ダブルトールカフェ北海道医療大学店をオープンさせました。渋谷を中心に原宿・仙台に展開する本格シアトルコーヒーが人気のカフェで、北海道医療大学店は北海道第一号店であるのと同時に、障がいのある方が働く第一号店でもあります。
オープンする際、東京で提供している味を忠実に再現するために何時間もかけてコーヒーマシーンを調整するプロの姿を見て「このこだわりを大切にしなければ」「この味で勝負するんだ」と強く思いました。自分たちの弱さに共感してもらうのではなく、強さやこだわりを磨き続ければ、お店はきっと愛される…と感じたことは今でも覚えています。

オープンしてまもなく、最初の常連客は「福祉」や「障がい」とは全くと言っていいほどかけ離れた歯学部の男子学生3名でした。名前を覚えて挨拶をして、いつものコーヒーを注文する、準備しているあいだもずっと見守ってくれて、たまに他愛もない話をする。そんな日々を過ごしていたある日、彼らが「たくさんもらったので、あげようと思って」と、たくさんのみかんを持ってきてくれたのです。私たちが彼らに何かを訴えかけたわけでもありませんし、彼らがこのお店と働いているスタッフを見て、何を思い何を感じたのかは分かりません。しかし彼らは、私たちの「福祉」を知ったうえで、私たちを自分たちの日常へ取り入れてくれたのだと思いました。

U-gohanでもこうした想いや人との出会いがたくさん生まれる場所になればと願いを込めています。

プロジェクトで何を実現したいのか

1年間、心をこめて手塩にかけて育ててきた努力の結晶。
種から植えて、一から無農薬で育てた野菜。

今年の2月に、北海道の米と汁 U-gohan 東大正門はオープンしました。
本来であれば、今年の4月から多くの学生の皆さんに食べてもらう予定でしたが、突然の新型コロナウイルス感染症流行。
今だからこそ「誰かのために」を再考する。そんな想いから、みなさんにあったかい、おせっかいをお届けしたい、その一心で通販サイトを立ち上げました。


福祉の新しい「あたりまえ」をつくるため。福祉を売りに出さず、
味で勝負するこのチャレンジをまずは知ってほしいです。


店舗で使用する米や野菜は自社農園で栽培し、「あたりまえ」においしいお店を目指していることから、社会福祉法人が運営していることや「福祉施設の運営するごはん屋」という売り出しはしていません。福祉の「あたりまえ」を更新するためにも、何のハンデもなく、味で勝負していける店舗を目指しています。

資金の使い道

北海道からのあったかい、おせっかいを届けるために、通販サイトの販売メニュー拡充の開発費として活用したいと考えております。
また、コロナウイルスが終息したあとには、東京大学の学生が食を通じて、福祉やマイノリティーの存在を能動的に関心を寄せる仕組みや彼らが北海道の福祉現場で様々な体験をするアクティビティーイベント等を企画し、これからの将来を担う若者の人材育成も実施したいと考えております。

最後に(支援のお願い)

かつて、中学時代の友人に「ごはんを作ってレジを打つのも福祉の仕事なんだ」と言われたことがありました。私たちにとってはあたりまえのことでしたが、友人にとってはかなり意外だったようです。ですが、友人が抱いていた福祉のイメージをそのときに更新したんだな…と、今回の機会を通して振り返っています。

私たちにとっても「あたりまえ」を更新することは新たなチャレンジでした。
戸惑って壁にぶつかることもたくさんありましたが、仲間の応援と後押しでここまでやってこれたように思います。そしてなによりも、私たちの取り組みに共感してくれた新たな仲間やお客様をこれからも大切にしていきたいと思っています。

友人や私たちがそうであったように、これを見てくださっている方やこれから出会う方のちょっとしたイメージや価値観を更新していきたいなと考えています。きっと皆さんが想像している以上に面白くて、愉快で、不思議で、豊かで、いろんな可能性のある景色かもしれません。